コカングーさんを知る【2】コカングー(KCK4M)の故障しやすい箇所、メンテナンスのコツは?

コカングーさんのメータパネル

我が家にお迎えしたルノー・カングー(コカングーさん/GH-KCK4M)について「勉強しておこう」と思った最大の理由はこれ!「メンテナンスのツボ、故障しやすい箇所の把握」です。

国産車(日本車)にくらべ欧州車、中でもラテン車(イタフラ車)の場合は特に「そろそろ例の箇所、部品を何とかしておかないと!」などといった場面が、一定の走行距離や年数ごとにやって来ます

ゆえに、何はさておき、ルノー・カングー(コカングーさん/GH-KCK4M)が〝抱えている〟「故障しやすい箇所」と「メンテナンスのタイミング、コツ」は確実に押さえておきたいわけでして!

【0】走行距離、年数に応じたメンテナンス、部品交換は欠かすべからず!

イタフラ車の場合、もしもメンテナンスや部品交換のタイミングを引っ張りすぎると、あるいは「うっかり」していると、大抵は「搬送車のお世話」になる結末が訪れます。

この点だけは「キッチリ約束通り」なのが〝不思議〟ですね。ランチア・デルタを2台(代)乗り継いで得られた「経験則」です。

部品交換などの「メーカー推奨サイクル」つまり〝不具合発生見込み〟が「絶妙な律儀さ」で現実化するうえ、一切の「バッファー(猶予、容赦)無し」である点が、国産車(日本車)と外国車の一番の違いではないでしょうか。これが「外車は故障しやすい」といった「風評の源」かもしれませんね。

だからこそ「最悪…」を迎える前に手を打つ。先手必勝! それでも「壊れるときは壊れる」のですがw

我が家のコカングーさん基本情報

本題に入る前に、我が家にお迎えしたコカングーさんの基本情報です。

国産車(日本車)基準で考えると、充分「過走行車」といえそう。また、登場(初年登録)から20年を経過したモデルでして、なかなかの車齢を重ねたクルマでもあります。

我が家のコカングーさん
【モデル名】GH-KCK4M(カングー1「citrus」/コカングー(シトラス)
【エンジン】直列4気筒 DOHC 16バルブ 1.6L/ガソリン(K4M)
【ミッション】プロアクティブ4AT
【年式】2004年に日本で発売された限定100台のモデル
(我が家のコカングーさんの初年登録は2005年)
【走行距離】走り出し/133,229km(納車時点)

【1】最警戒パーツ、箇所はタイミングベルト?

コカングーさんに限らず、DOHC 16v 1.6Lエンジン「K4M」では、定期的な「タイミングベルト交換」が欠かせないようです。デカングーさんにも「K4M」を積むモデルがありますね。

って、ランチア・デルタも同じだったなあ! ベルト類が弱点のひとつに数えられるのは「欧州車あるある」だろうと思います。

そう考えればタイミングベルトに限らず、各種ポンプ類など「補機類を回すベルト」も「同様に注意すべき」ということですね。了解です!

「タイミングベルト交換」に関する情報メモ

【現象】DOHC 16v 1.6Lエンジンを表す「K4M」を積むモデルは、定期的な「タイミングベルト交換」必須
【メーカー推奨】メーカー推奨は「5年または6万キロ」(整備手帳に記載あり)
【備考】タイミングベルト交換時には「ウォーターポンプ同時交換」がメーカーから推奨されている

ルノー・カングー(GH-KCK4M)取扱説明書

コカングーさんの「取扱説明書(整備手帳)」によれば、「5年または6万キロでタイミングベルト交換」が推奨されています。

ちなみに取扱説明書(取説)「整備手帳」によると、タイミングベルトに関してはそう神経質になる必要は無さそう。メーカー推奨は「5年または6万キロ」と記されています。

もしこのタイミングが近づいてきたら、エンジン始動前(日常点検時)に「ベルト類を普段より念入りに点検」「早めの交換を実施」するのが吉でしょう。万一、ベルトがヤバそうに見えたら「エンジンは掛けずに搬送」としましょう!

我が家のコカングーさんの状況
◆直近のタイミングベルト交換
【時期】2022年7月
【交換時の走行距離】102,290km
【現在の走行距離】133,490km(※当記事投稿時点)
◆次回交換(推奨)
2027年7月 または 160,000km(※2025年時点:1.5年以内 もしくは 2.5〜3万km以内)

タイミングベルトが切れるとどうなる?

各種ベルトの中で「タイミングベルト」が特に注目される(頻繁に取り上げられている)のは、走行中(エンジンON中)にタイミングベルトが切れると、エンジンが致命的に破壊されてしまうからでしょう。走行不能どころか「廃車の危機」を迎えます!

その「やっちまった…」状態から修復を図るとしたら、選択肢としては「エンジン・リビルド(再建)」もしくは「エンジン換装(載せ替え)」がほぼ確定。

そうなると気が遠くなりそうな時間とお金が…。気をつけなければ!

タイミングベルトほか「メーカー推奨定期交換部品項目」メモ

せっかくなので、ついでといってはアレですが、整備手帳に記載があった「ルノー(メーカー)推奨【定期交換部品項目】」をメモ(備忘録)代わりに引用。コカングーさん(GH-KCK4M)以外は【要確認】であること、予めご承知おきください!

ルノー推奨【定期交換部品項目】
整備手帳に記載されている「定期交換部品」のメーカー推奨交換サイクル(タイミング)

  • 【エンジンオイル】1年または10,000km毎
  • 【エンジンオイルフィルター】1年または10,000km毎
  • 【燃料フィルター】30,000km毎
  • 【エアクリーナーエレメント】20,000km毎
  • 【ブレーキ液】3年毎または60,000km毎(指定/DOT 4)
  • 【タイミングベルト】5年または60,000km毎
  • 【点火プラグ】30,000km毎
  • 【クーラント】3年毎または60,000km毎
  • 【リモートコントロールキーの内蔵電池】2年毎
  • 【粉塵フィルター】1年毎または10,000km毎

【2】コカングーさんに限らず「4AT(オートマ)」は注意すべき?

これもコカングーさんについて調べ始めた途端「頻繁に遭遇した情報」のひとつ。わりと「早期に把握」しました。

コカングーの「4AT」つまりオートマチック・トランスミッション(オートマ)に関する不具合については、Web上の〝報告〟ではよく「3速固定」などと表現されています。さすが頻出情報だけあって、予防法や対処(修理)法などのリカバリー情報も「充実」していますね!

「4AT不具合」に関する情報メモ

◆4ATの「3速固定」
【現象】4ATが「3速固定状態」になり、警告ランプが点灯
【主な原因】4ATがシフトチェンジする際の「油圧コントロールバルブ(ソレノイドバルブ)」の不具合。「3速固定」となるのは「だましだまし走るため(修理工場まで?)の〝緊急モード〟」らしい
【主な対処法】上記バルブ(ソレノイドバルブ)交換
(※現象発生の初期段階であれば「エンジン再始動」で一時的に症状は消える。が、放置すると〝痛い目〟に合う模様)
【主な予防法】「ATフルード(オートマオイル)」の定期的な交換
(※予防になるのかは不明。個体別の状況による可能性あり)

と、ここで「疑問」発生。

現在のところ我が家にお迎えしたコカングーさんの「点検、整備記録」をざっと遡ってみた限りでは、4AT関連の不具合、修理どころか「ATフルード交換の記録」さえ(未だ)見つけられていません。見落としているだけ?

また、前オーナさんから立ち話程度に聞いた限りながら、「ATはずっと好調を保っているよ!」とのこと

そういえば、「4ATの不具合情報」とともによく見掛けた「変速ショックの大きさ」も感じないのですよね。シフトタイミングのクセは強めですが、変速そのものはスムーズだと思います!

「4AT不具合」に関する情報メモ【追記】

◆シフトレバーのトラブル(2025/11/15追記)
【現象】
①:シフトレーバーを動かせなくなる
②:シフトロック解除後レバー(シフト選択)が機能しなくなる
【主な原因】
①:シフトロックが掛かっている
②:シフトケーブル接続部分の不具合(はめ込み部分の小部品破断)
【主な対処法】
①:シフトブーツ内?にある「シフトロック解除スイッチ」を押す
②:部品交換以外に対処法無し?
【備考】
4AT本体の不具合でこそないものの、これは「嫌なトラブル」ですね!
①と②は同時に発生することがあるようです。

我が家のコカングーさんの状況
◆プロアクティブ4ATの現状
シフト(変速)はスムーズですので「4ATそのものは好調」なのだと思います。ただし、本来(新車時)は「どのような感じだったか?」を知りませんので、あくまで「実感値」です。
◆シフトレバー、シフトケーブル周り
シフトケーブルについては、割と最近交換した記録がありました。とりあえずひと安心。しばらくは大丈夫なのかな? ケーブル(接続部の小部品)はどのくらい保つのでしょう?

ATフルード(ATF)交換について

我が家に迎えたコカングーさんについて、ここまでに把握できた状況(ATに関する整備履歴、ATF交換履歴)が正確だったとして、今後も「好調だから様子を見るだけで良いのか?」というのが悩みどころ

もし本当に「これまでATフルード(ATF)交換無し」だった場合、今から交換するとかえって「スラッジ(汚れなど)で故障や不調を招きかねない」などと思うからです。ATFを交換して不調に陥るなんて「本末転倒」ですしね!

今のところですが、我が家のコカングーさんに関しては、どうにも判断が難しいなあ!

コカングーさんの4ATに関しては「継続調査」ということで!

結果、コカングーさんの4ATに関しては、もしかしたら「〝故障報告あるある〟のひとつかもしれないな」などと思ってしまうわけでして!

それって「どういうことか?」というと…

WebやSNS上においては、「故障したら報告したくなる」「〝直しました〟という体験情報として上がりやすいだろう」といった推測(推論、想像)が可能。

反対に「故障していませんという報告」については、その「絶対数は少ないだろう」という見立てができそうだからです。

ですが、これはあくまで仮説。

そもそもルノー・カングー(コカングー)の総販売台数を知らないですし、そのうち「4AT故障や不調が発生した台数」なんて把握しようがありません。

ですので「どこまで行っても推測に過ぎない」わけですが、実のところ4ATの故障頻度は「それほど高くないという可能性」はゼロではないなと。

だからこそ(ゆえに)「個体差が大きい箇所、パーツかもしれない」といった考え(仮説)を巡らせているところです。

これって、希望的観測過ぎますか?

この点、コカングーオーナー諸先輩の皆さまに「アンケート」など実施してみたい気分です!

コカングーさんの4ATに関しては、もう少し時間を掛けて「記録を遡ってみよう」「詳しく調べ直そう」と思っています。

【3】ヘッドライトやフォグランプのソケットが溶けやすい?

コカングーさんは「車齢を重ねたクルマ」ですので、電装系や配線、パイプ類関連のことも気になって調べていたところ、ちらほら見掛けた情報です。どこぞの「カプラーが溶けかかっていた」との言及もありました。

と、溶けるんかいっ!

タイミングベルトや4ATの不具合は「わかりやすい」ですし「察知しやすい」と思うのですが、電気系、電装系の不具合となると少々「やっかい」かもしれませんね。

エンジンルーム内など「見える場所」にあるハーネスやケーブル、コネクター、カプラーならまだしも、通常は「見えない部分」に不具合が発生すると何かと面倒です。一度パーツなどを「外してみなければ状態はわからない」という場合が多いでしょうし…。

しかもそのうえ、ソケットやカプラーが「溶ける」とは、何とも恐るべし!

今、最も恐れているのはこうした「電装系の弱点」に由来する不具合だったりします。見えている部分、手が届く部分だけでも一度、総点検しておいた方が良さそうですね。

これまたもし不具合が起きてしまうと、「走行不能」となって「立ち往生」してしまうケースがあるでしょうから!

【4】ブッシュ類のヘタリ、ブーツ類の破れ、オイル漏れ、経年劣化パーツなど

今のところ目立つ症状などは出ていませんが、ほか気になるのは年式相応、経年劣化パーツに関する部分がほとんどと言えるかもしれません。定番(?)の「オイル漏れ」も。

あれこれ気にしながら数え上げると、それこそキリがないですよね。

こうした箇所、不具合などについては、問題発見・発生の都度、あれこれ記録していこうと思っています!