「北海道LOVE」というカテゴリー選択は妥当か? はさておき、『新千歳空港で800人が一夜を明かす-雪の影響で欠航相次ぐ』というニュースを見て、いろいろなことを思い出しました。
空港や周辺で大雪が降ると、新千歳空港は「陸の孤島化」しがち
大雪の影響による欠航に見舞われ、やむなく新千歳空港で夜を明かした経験があります。
そのときは新千歳空港、空港周辺エリアから札幌方面にかけ、時間を追うごとに大雪(吹雪)となっていった状況。その日はたまたまJRにて新千歳空港に向かったため、空港を離れることさえできなくなってしまったのです。
札幌の我が家までの1時間が、とても遙かな距離に思えたものでした!
このような状況の場合、新千歳空港は最悪「陸の孤島」と化してしまうことがあります。もっとも、どの空港も「似たようなもの」ですよね。
大雪や吹雪の影響によって新千歳空港が「陸の孤島化する状況(最悪の状況)」を時系列で記せば、次のような感じになるでしょうか。
そのためフライト(出発便、到着便とも)のスケジュールが乱れ始める
また、除雪のための滑走路閉鎖時間が延びてゆく
そうするとますます「欠航」が増えてゆく
天候が回復しない場合、JR北海道「快速エアポート」なども運休が相次ぐようになる
高速道路が閉鎖されると、並行する国道36号に大渋滞が発生する
自家用車の空港出入り(アプローチ)も困難になる
その結果、空港で一夜を明かす利用者が出てしまう
もともと利用客数が多いため、一夜を明かす人数が多くなる傾向がある
新千歳空港の陸の孤島化問題最大の課題は、札幌との「距離」かもしれません
今、Googleマップを眺めながらこの記事を書いているのですが、最も利用客を多く送り出しているはずの札幌と新千歳空港間の距離、改めて「遠いな!」と感じました。
札幌都心部からですと約50km、自家用車(高速道路/E5利用)で1時間ほど。JR「快速エアポート」利用では、乗車時間約40分の距離で隔てられています。
この距離感、東京駅から半径50kmの円を描くと、下記画像の範囲になります。
【出典】はんけい(地図を使って半径を調べるサイト)
https://www.cloudwoods.jp/hankei/pc/
遠く感じるはずですよね!
北に向かえば加須市(埼玉県)、西方向では高尾山を越えます。東は佐倉市(千葉県)、あと少しで成田空港に到着します。
南方向に向かえば横須賀(神奈川県)を越えています。湘南(平塚市/神奈川県)がジャスト50km辺りのようですね。
普通に考えると、大雪(吹雪)の中「この距離」を移動するのは非常に危険。交通網(陸路)がマヒしてしまうのは無理もありません。
そして交通網(陸路)のマヒが始まると、新千歳空港が「陸の孤島化する」のは時間の問題および天候回復状況次第と言えます。
ですが、積雪や降雪に慣れっこになっている北海道民は、ひとまずこう考えます。
「このくらいなら、何とかなるっしょ!」
「札幌で降っていても、千歳は晴れていること多いしな!」
「JR、止まってしまうとイヤだからクルマで行くべ!」
冬の道産子は特に、キホン「楽観主義」かもしれません。厳しい自然環境の下でサバイバルするための知恵なのでしょうか?
…って、何の話でしたっけ?
新千歳空港で「大雪によるダイヤの乱れ」に遭遇した場合、まずは冷静に「天気図」や「雨雲レーダー画像」を確認しましょう!
そうでした。新千歳空港の立地条件や札幌との距離感の話でしたね!
何はさておき、札幌と新千歳空港間は「それなりの距離がある」「離れている」ことが、とにかく、冬の悪天候に遭遇した際の「あれこれの判断」を難しくしていると感じます。
乱暴な表現すぎますが、札幌と千歳(新千歳)では、極端な話〝気候(気象)条件〟が大きく異なることがあるためです。
冒頭の動画で紹介されている「猛吹雪で新千歳空港で82便が欠航 高速道路も通行止めに…」のケース、特に「新千歳空港で82便が欠航」という状況が生じたのは、下記画像のような気圧配置になり、南側から雪(雨雲、雪雲)が吹き込んできたせいだろう推察しています。
小さくて見づらいですが、次の2画像(天気図とレーダー(赤外線)画像)をご覧ください。いずれも「2026/01/13 15:00」のものです。
天気図上で北海道周辺を確認すると、朝鮮半島の西(左)側に【高】=高気圧があり、その高気圧の右側(日本海)に【低】=低気圧があります。
カタチとしては「西高東低(せいこう・とうてい)」といわれる冬型の気圧配置となっていますが、全体的に「大きく西(左)側にズレた配置」が、新千歳空港を襲った「大雪、吹雪」の一因だろうと考えています。
レーダー(赤外線)画像でも、西(左)側の高気圧から東(日本海/右)側の低気圧の中心を目がけて「雲が流れ込んでいる様子」がわかりますよね。
日本列島が位置している北半球(赤道より北)では、低気圧による大気(空気)の流れは「反時計回り(左回り)」になります。台風による風(大気の流れ)も同じです。
とすれば、画像の気圧配置の場合、朝鮮半島西側にある高気圧がもたらす風(大気/空気の流れ)が日本海を越え、苫小牧方面の太平洋沿岸から内陸(千歳方面)へと吹き込む状況にあったといえます。
苫小牧から石狩湾の「石狩低地」が風や雪雲の通り道になったということ?
苫小牧から千歳、恵庭、北広島、札幌、そして石狩湾にかけて「石狩平野/石狩低地」といわれる平野(低地)が広がっています。
石狩平野は左右(東西)を山地に囲まれています。西(左)側には「札幌山地」、東(右)側には「夕張山地」や「日高山脈」が控えた地形です。
この〝間隙〟を縫うように、平地に南側から雨雲(雪雲)が吹き込んだため、新千歳空港が大変な状況に陥ったということなのでしょう。
こうした現象、ちょっとした「大地と気象のダイナミズム」を感じませんか?
「空港で一夜を明かした…」といった【気象条件による苦労など】は、とりあえず「別件扱い」にて。

